出会ってきたお客様たちが私に教えたこと
こんにちは江戸川です
セラピストというものに携わりたくさんの時間が経ちました
今日は「別れ」というものについて書きたいと思います
僕が辞めるということではないですよ笑
まだ私がセラピストを始めたての頃、女性向けの業界は今よりも明るみに出ておらず、
誰しもが通る道ですが、私にもお客様が全くいなかったという時期がありました
特に最初の半年ぐらいでしょうか
正直なところ需要なんてあるのかなとわからない要素が多かった気がします
私の配慮が至らないばかりにご迷惑をおかけしたこともありました
そんな中でも着実に続けていると少しずつですが、興味を抱いて来て下さる方や、定期で来て下さる方などが徐々に増えていくのを実感しました
駆け出しの私に、セラピストとしての遣り甲斐や充実感を与えて下さる素敵な方々との出会いがあったと思います
いつしか一人だった関西のメンバーも一人二人と加わっていき、
名古屋支部や九州支部、スパマリンが増設されたりと、いつの間にか一緒に頑張る仲間も増えていきました
私生活の中で、多くの人と出会う事が当たり前、出会いがあるのが当たり前
無意識ながらもそんな構図が私の中に構築されていった気がします
ところが出会いがあればお別れも多くあり、
定期的にお会いして下さる方でも、いつの間にかお顔を見る機会が減ってしまったり、
あるいは何かの目的意識を持って来られていた方々で、「目標が達成されました」、とわざわざメッセージを添えて第二の人生へと旅立っていった方も
お客様だけでなくそれぞれの事情で巣立っていった仲間のセラピストさんもいらっしゃいます
この業界は多くの出会いと別れがついてまわるのだなと認識をしました
私はただのエロ屋なので、一セラピストが本来その方の人生に関与しすぎるのはあまり好ましくないんじゃないかと思っています
しかしながら素直に個人的な想いを述べると、
突然会えなくなったりすると心どこかやはり寂しいんですよね
あの人は元気にしているかなとか、あの人とはあんなことをしたなとか、
今は何をして過ごしているのかなとか
ふと思うことはよくあります
セラピストに関わらず、生きていれば人生の中で疎遠になってしまう方や、進路や仕事柄会わなくなってしまう同級生や同期などもいると思います
そんな事は当たり前だと思っていた私に、この業界での出会いは「人との別れ」というものについて再度深く考えるきっかけを与えて下さったのではないかと
今日私にお会いしに来て下さっているのは、けして当たり前ではないということ
今日が最後になるかもしれないということ
ありがとうの念を持ち続け、体現化していくこと
いつからかこんなことを想いながら過ごすようになっていました
特に別れ際に「今日はありがとう」「またね」とお客様の姿が見えなくなるまで見送る時の名残惜しさは私にとっては内心ミニ卒業式に等しいかと思います笑
想いが変わると考え方が変わり、考え方が変わると行動が変わるもので、
女性向けの業界で出会えたこの感性は、いつしか私自身の家族対する向き合い方まで変えていました
私事ですが、実は21の時に途方もない挫折をしてしまい路頭に迷ってしまったことがありました
少しばかり厳しい世界に身を置いていたというのもあったのですが、
自分が今まで大好きだったことが、ある日突然苦痛になってしまう
これって結構残酷なんですよね
それは家族や友達との関係を簡単に狂わせるもので、私にとって途方もない闇でした
たくさんの時間と労を費やし挫折からなんとか回帰できたものの、家族や友人にはとても迷惑をかけてしまったなというところです
罪悪感はありましたが、なかなか関係修復の第一歩が踏めず、そんな私をつき動かしたのは上記のような感性との出会いだったと思います
「時間は有限である」ということ
どんなに疲れて果ててようと、どんなに帰りたくなくても、実家に帰り家族との時間を大切にするようになりました
その姿勢は今なお変わりません
また幸いにスパホワイトというお店は私に端的な性技術ではなく、
人をおもてなしする術
人の想いを汲み取りやすくなる洞察をする術
性的に奉仕をすることは肉体にのみ用いることではないこと
そんなものを授けて下さったので、それらも何かの要因だったのではないかと思います
オーナーだけでなく、経験豊富な美容関係の方に至るまで様々な出会いに恵まれ、人の身体について広く浅く知識を深めることができた境遇
私なんか専門的な現場での実践経験や資格もほとんどなく、下手っぴもいいところですが、
リラクゼーションをする技術はとてもありがたく使わせて頂いています
「エステ関係の仕事を掛け持ちで手伝っている」と偽っているのもあり、実家に帰ると毎回母の身体を揉み解されたり、最新の美容グッズを紹介している日々です笑
食についての話題も増えたのかな
また相手にありがとうを伝えたり、相手が今何を考えているのかなと想い読み取るのは少し難しいことかもしれませんが、プラスの言葉を多く活用したり、私生活でも観察やヒアリングの練習するなど、様々な鍛錬の方法があります
詳しい洞察の方法は省きますが、根拠を持って観察し引き出しを開けることであると今では思っています
私はただのエロ屋です
私たちは反復的な研修や実現場を通して、性的に奉仕をする術を知ってはいますが、
それを行使することが人を生かすことにも、殺すことにもなってしまう
人を性的にイカすも施術であり、またイカさないも施術であることを学んだ気がしました
しっかりと伝えること、想いを汲み取ることの難しさ、「総合的に相手を思いやる」大切さを教えてくれたのは女性向けの業界でした
少し話が脱線しました
私の家族祖父との別れはやはり寂しいし、少しばかりですが悔いたい部分はあります
それでも、「今日が最後かもしれない」、ここ数年は常にそんな行動指針の下で動けたので幾分ましなお別れであったと感じています
常に効率的な人生の過ごし方を追い求めていた私にとって、最短で行きつくことが正解であると思っていましたが、
それだけで全てが上手くいくわけではなく、
今日が最後になるかもしれないと想いながら時には無駄かとも思える時間の使い方や、
時間をかけながらも「ありがとう」を伝える使い方もおおいに有意義であるのだと私は感じました
そんな感性に気づかせて下さった皆さんに心から感謝を伝えたいと思います
ありがとう